国立科学博物館にて、「
ナスカ展」をやっているそうです。ナスカの地上絵の展覧会のようです。
ちなみに、私はナスカの地上絵を見に行ったことがありますが、ものすごく大変でした。
まず、ナスカの地上絵を見るにはペルーに行きますが、直行便が無いので、成田→米国(ヒューストンかなにか)→リマ(ペルーの首都)という経路をたどります。そこまでで20時間くらい。
リマからナスカに行くには、二つの方法があります。
①リマから100人乗り程度の飛行機に乗ってナスカ上空まで行き、地上絵を見る。4万円くらい。
②リマからナスカまでバスで行き、セスナ機に乗って地上絵を見る。1万円くらい。
①が楽でしたが、高度が高くて地上絵が見にくいと聞き、またセスナ機に乗りたいと思ったので、私は②で行きました。
ツアーではなかったので、まずは長距離バスのターミナルへ行きました。
ナスカが終着のバスは無く、アレキパというところへ行くバスの途中にナスカがあるとのことで、そのバスのチケットを買いました。500円くらい。
ナスカまでの所要時間を聞いたところ、なんと7時間とのこと。バスに乗るころは16:00くらいだったので、ちょっと気が遠くなりました。
また、帰りのバスも同じように7時間かかるわけで、帰りのチケットも買っておこうと思い、窓口で「ナスカ発ペルー行きのチケットください」と尋ねたところ、以下のようなやり取りになりました。
「ここでは売ってないからナスカで買いなさい」
「わかりました。ちなみにナスカ発の時刻を教えてください。」
「ん?ナスカ発のバスはあるよ。」
「はい。なので、ナスカ発の時刻を教えてください。」
「だから、ナスカ発のバスはあるよ。」
「ええ、だから、ナスカ発の時刻を教えてください。」
「なにを言ってるんだ?バスはたくさん出てるよ。何時に出るかなんて知らないよ。バスはあるから安心しろ。」
「・・・」
とのことで、帰りのバスを把握しないまま出発しました。
私の感覚としては、リマ→ナスカ→アレキパと行く間にそんなにバス停はないかと思いましたが、実際は15分に一回くらいバス停に止まります。
しかも、車内放送は何も無く止まり、そのまま発車していきます。乗客は何の戸惑いも無くバスに乗り降りしています。(乗客はほとんどペルーの人。)
このままナスカに着いてもおそらくわからないので、周りの現地の人に助けてもらおうと思い「英語しゃべれますか?」と聞いたところ、誰もしゃべれないので、スペイン語の辞書を引き「私はナスカに行きたい」という文章を作り、私の席の前後左右のペルーの方と運転手にそれを伝え、おのおのにボールペンを配り(当時筆記具の会社だった)、ナスカ到着に備えました。
その後も車内放送は無く、21:00を過ぎたころからバス停に着くたびに緊張感が走りました。眠くても寝ることができず、23:00頃ついたバス停で周りの方に「ナスカだよ」といわれ、無事降りることができました。
ナスカに行くことでいっぱいいっぱいだったので、宿の手配はそれからでしたが、バスを降りた瞬間に客引きに会ったため、宿の心配はなくなりました。
あとは宿の値段で、聞いてみると、一人あたり「セルティードル」とのこと。
セルティーって?と思い、スペイン語なのかと聞くとそうではないとの事。5分くらいかみ合わないやり取りが続き、結局筆談にしたところ「30$」。
なまっていただけでした。
次にナスカ発リマ行のバスの時刻を聞くと、「いっぱいあるよ」とのことだったので、時刻を聞くのはあきらめて寝ました。
翌朝、バス乗り場に行ってみると(バス降り場とバス乗り場の場所が違った)、リマ行きのバスが一時間に一本以上あったので、ひとまず安心して、ナスカ空港にセスナを乗りに行きました。4,000円くらい。
で、上空から地上絵を見てみると、非常に見にくい。
そんなに大きく見えないし、地上絵の上を車がバンバン走っているし、絵も薄いし。
結構苦労して見に行ったつもりでしたが、ちょっとがっかりしました。
写真とか、展覧会で見るのが一番良いかもしれません。